仮処分命令の執行のとき、借主は、「よく考えて後で連絡する。」と言ってくれましたが、結局連絡はありませんでした。
まあ、5年も家賃を滞納して、内容証明郵便を受け取らず、仮処分執行のときも居留守を使うような相手ですから、簡単には出て行かないとは予想はしていました。
そこで、貸している部屋の明け渡しを求める訴えを、貸している部屋の住所地を管轄する裁判所に提起しました。
占有移転禁止の仮処分命令の申立書と明渡しを求める訴えの訴状は、書くべきことが実質的に同じですし、証拠や資料も占有移転禁止の仮処分命令の申立書を作るときに集めましたので、訴状は直ぐに作ることができました。訴えの提起にかかった費用は、裁判所に納める印紙代2,000円と切手代6,000円でした。明渡しを求める訴えを提起するときに必要なる印紙代は、明け渡しを求める部屋の固定資産評価額によって決まります。アパートなどでは、建物全体の固定資産額を各部屋の面積で按分し、その金額によって決めます。ですから、同じように明け渡しを求める場合でも、固定資産評価額の低い古いアパートの1部屋の場合は、印紙代は安くなりますが、固定資産評価額の高い新しいマンションの1部屋の場合は、印紙代は高くなります。
ちなみに、ここまでにかかった時間と費用を、まとめてみましょう。
日付 | 項目 | 弁護士費用 | 実費 |
---|---|---|---|
3/28 | 相談 | 150,000円 | |
4/2 | 内容証明郵便(解除通知)発送 | ||
4/11 | 内容証明郵便返却 | 切手代 1,470円 | |
4/16 | 解除通知を借主の郵便受けに投函 | ||
4/18 | 占有移転禁止の仮処分命令申立 | 100,000円 | 印紙及び切手代 4,010円 |
4/25 | 占有移転禁止の仮処分命令発令 | 保証金 50,000円 | |
4/26 | 仮処分執行の申立 | 予納金 30,000円 | |
4/27 | 仮処分執行 | 鍵屋さん費用 25,000円 | |
5/9 | 訴え提起 | 印紙及び切手代 8,000円 |
ここまでで、時間的には約1ヶ月半、費用的には368,480円がかかっています
訴え提起後の経緯については、次回に。。。