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    <title>ハロー大家さん：大家さんの法律相談室</title>
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    <updated>2010-10-30T00:04:03Z</updated>
    <subtitle>アパート・マンション経営する大家さんの悩みや賃貸経営の法律問題について、法律のプロである弁護士が解決のヒントを伝授。アパート・マンション経営のトラブルを、とことん大家さんの立場に立って考えます。</subtitle>
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    <title>最新の更新料無効判決の衝撃！？（第９回・最終回） - ハロー大家さん：大家さんの法律相談室</title>
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    <published>2010-10-29T07:56:46Z</published>
    <updated>2010-10-30T00:04:03Z</updated>

    <summary>今後について 最高裁判所は、いつ、どんな判決を出すのか。 更新料返還請求の裁判は...</summary>
    <author>
        <name>Gapao</name>
        
    </author>
    
        <category term="大家さん必読　判例の解説" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/contents/">
        <![CDATA[<p>今後について</p>
<div class="quotation"><ol>
<li>最高裁判所は、いつ、どんな判決を出すのか。</li>
<li>更新料返還請求の裁判は多発するか。</li>
<li>大家さんの対策</li>
</ol></div>]]>
        <![CDATA[<h2>１　最高裁判所は、いつ、どんな判決を出すのか。</h2>
<p><br /> 今回の判決は高等裁判所の判決ですが、今回の判決についてはもちろん、他のいくつかの事件の高等裁判所の判決についても、現在最高裁判所で審理されています。<br /><br />最高裁判所が、いつ、どんな判決を下すのかは、簡単に予想することはできません。<br /><br /> まず、「いつ」という点ですが、私にも上告事件の経験がありますが、上告後、最高裁判所から１年間や２年間何も言ってこないなどいうことはよくあります。ですから、いつ最高裁判所が結論を出すかは分かりません。<br />特に、最高裁判所の判断は法的には最終的な判断であり、一旦最高裁判所の判断が出れば、裁判実務ひいては賃貸業界の実務は、すべてこの最高裁判所の判断に従って動き始めます。従って、社会的に大きな影響があるので、最高裁判所も慎重に審理するでしょう。それだけ時間もかかります。<br /><br /> 次に、「どんな判決」ですが、これも本当に予想がつきません。<br />今回の大阪高裁の判決が述べているように、更新料が法律的に説明のつかないものであることは、否定できないように思えます。<br />しかし、消費者契約法１０条によって無効とすることができるかという点から見ると、既にお話ししたように、アパートやマンションの賃貸借契約は、次のような特徴があります。</p>
<div class="quotation"><dl> <dt>①</dt><dd>借りる側もインターネットで簡単に情報を集め、物件を比較することができる。</dd> <dt>②</dt><dd>契約内容も複雑ではない。</dd> <dt>③</dt><dd>現在の賃貸アパート・マンション市場では、借りる側が、選ぶ自由を持っていて、条件が悪ければ借りなければよい。</dd></dl></div>
<p>従って、貸す側の大家さんや不動産業者と借りる側の賃借人との間で、情報力、交渉力の格差が著しいとはなかなか言えないと思います。<br /> <br /> ですから、更新料条項は、「その内容がかなりひどいもので、消費者の利益を一方的に害している」とは言えず、消費者契約法１０条に該当しないと言うこともできます。</p>
<h2>２　更新料返還請求の裁判は多発するか。</h2>
<p><br /> 最高裁判所が、いつ、どんな判決を下すのかは、簡単に予想することはできませんが、仮に最高裁判所が更新料条項を無効とする判決を出したとすると、巷で噂されているように更新料返還請求の裁判が多発するでしょうか。<br /><br /> 私は、たとえ最高裁判所が更新料条項を無効とする判決を出したとしても、ある種類の大家さんを除いて、更新料返還請求裁判が多発することはないと考えています。その理由は、次の２つです。<br /><br /></p>
<h3>（理由１）　更新料返還請求の裁判は手間と時間のかかる裁判である。</h3>
<p><br /> まず、今回の大阪高裁の判決は、次のように明言しています。</p>
<p class="quotation">「一般的に賃貸借契約で定められている更新料条項が消費者契約法１０条により無効であるか否かを検討するのではなく、あくまでも、本件賃貸借契約を巡る具体的な事実関係のもとにおいて、本件更新料条項が消費者契約法１０条により無効でるか否かについて、以下判断することになる。」</p>
<p>つまり、更新料条項は何でもかんでも一律に無効となるのではなく、具体的な事件の事実関係によって、有効となることもあれば無効となることもあるということです。<br /><br /> 繰り返しになりますが、今回の大阪高裁の判決の事実関係は、次のとおりです。</p>
<p>&nbsp;</p>
<table id="asset-body-table" border="0">
<tbody>
<tr>
<th>賃貸物件</th>
<td colspan="2">ワンルームマンション（鉄筋コンクリート造３階建てマンションの１部屋）</td>
</tr>
<tr>
<th>&nbsp;</th>
<td class="col1">&nbsp;面積</td>
<td class="col2">&nbsp;25.75㎡</td>
</tr>
<tr>
<th>&nbsp;</th>
<td class="col1">&nbsp;間取り</td>
<td class="col2">&nbsp;1K</td>
</tr>
<tr>
<th>&nbsp;</th>
<td class="col1">&nbsp;築年</td>
<td class="col2">&nbsp;平成14年6月6日（その後、改築・補修なし）</td>
</tr>
<tr>
<th>&nbsp;</th>
<td class="col1">&nbsp;所在</td>
<td class="col2">&nbsp;京都市郊外　京都市営地下鉄駅の駅からバス15分　徒歩1分</td>
</tr>
<tr>
<th>&nbsp;契約内容</th>
<td class="col1">&nbsp;契約日</td>
<td class="col2">&nbsp;平成18年3月3日</td>
</tr>
<tr>
<th>&nbsp;</th>
<td class="col1">&nbsp;契約期間</td>
<td class="col2">&nbsp;2年</td>
</tr>
<tr>
<th>&nbsp;</th>
<td class="col1">&nbsp;家賃</td>
<td class="col2">&nbsp;月額5万3000円（＋共益費5000円）</td>
</tr>
<tr>
<th>&nbsp;</th>
<td class="col1">&nbsp;更新料</td>
<td class="col2">&nbsp;2年毎の契約更新時に10万6000円</td>
</tr>
<tr>
<th>&nbsp;</th>
<td class="col1">&nbsp;更新手数料</td>
<td class="col2">&nbsp;1万5000円</td>
</tr>
<tr>
<th>&nbsp;</th>
<td class="col1">&nbsp;敷金</td>
<td class="col2">&nbsp;30万円</td>
</tr>
<tr>
<th>&nbsp;</th>
<td class="col1">&nbsp;敷引き特約</td>
<td class="col2">&nbsp;有（契約終了時に15万円を敷引き）</td>
</tr>
<tr>
<th>&nbsp;</th>
<td class="col1">&nbsp;</td>
<td class="col2">&nbsp;敷引き以外に原状回復費の負担有り</td>
</tr>
<tr>
<th>&nbsp;当事者</th>
<td class="col1">&nbsp;大家さん</td>
<td class="col2">&nbsp;60歳を超える個人　2棟の小規模マンションの賃貸経営者</td>
</tr>
<tr>
<th>&nbsp;</th>
<td class="col1">&nbsp;借家人</td>
<td class="col2">&nbsp;24歳のアルバイト勤務者　<br /> 大学法学部を卒業　本件賃貸借契約締結後、法科大学院入学</td>
</tr>
<tr>
<th>&nbsp;</th>
<td class="col1">仲介業者</td>
<td class="col2">近隣の不動産仲介業者</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<p><br /> 上記の事実関係は、私が判決から拾い上げただけですから、これ以外にも、当事者双方からいろいろな事実関係の主張があり、判決にも、そのたくさんの事実関係が書かれています。この結果、本件の判決は、A４判の紙にびっちり書いたものが３４ページにも及んでいます。<br /> つまり、更新料返還請求の裁判は、弁護士にとっても裁判官にとっても、時間と手間のかかる面倒くさい裁判なのです。このため、更新料返還請求の裁判は、マニュアル化して大量に受任することが難しい事件なのです。<br /><br /></p>
<h3>（理由２）　パフォーマンスが悪く引き受ける弁護士が少ない。</h3>
<p><br /> では、弁護士にとってのパフォーマンスはどうでしょう。<br /> 更新料条項が無効だというのは、消費者契約法１０条を根拠にしていますが、消費者契約法が施行されたのは平成１３年４月１日であり、消費者契約法は施行後に締結された契約だけに適用されます。つまり、更新料返還請求の裁判は、平成１３年４月１日以降に締結された賃貸借契約だけがターゲットになるのです。</p>
<p><br /> 関東と関西では事情が違いますが、関東では、通常２年契約で更新料は賃料の１ヶ月分という契約が多いと思います。そうすると、平成１３年４月１日以降に契約された賃貸借契約を対象にした場合、現時点で４回更新があったことになり、賃料の１ヶ月分の更新料を４回払っていることになります。賃料の額は、月額５万円から１５万円くらいの間というのが最も多いと思いますので、最高の１５万円を想定しても、４回分の更新料は６０万円にしかなりません。つまり、更新料返還請求の裁判は、高くても１件６０万円を請求する訴訟と言うことになります。６０万円を請求する裁判の弁護士費用は、全部ひっくるめて１５万円程度が限度でしょう。もちろん、弁護士費用は自由化されていますから、もっと高い弁護士費用をとってもいいのですが、依頼者は、「そんなに高いなら裁判なんかしない。」と言うでしょう。しかも、この想定は、賃料が月額１５万円の場合ですから、賃料が月額８万円とか９万円ということになると、返還請求額も３２万円とか３６万円になります。そうすると、弁護士費用も１０万円が限度ではないでしょうか。<br /><br /> 先ほどお話ししたように、更新料返還請求の裁判は、弁護士にとって手間と時間のかかる面倒くさい裁判であり、マニュアル化して大量に受任することが難しい事件です。それにもかかわらず、１０万円から１５万円くらいしかもらえないとすると、弁護士にとってのコストパフォーマンスは高いとは言えません。<br /><br /> 最近はテレビでコマーシャルをしている法律事務所があり、そういうところがばんばん引き受けてやるのではないかと思うかもしれませんが、テレビでコマーシャルをしている法律事務所がやっている仕事は、ほとんど借金の整理です。しかも、借金の整理の中でも、消費者金融などから払いすぎた利息を返してもらう事件が中心です。この払いすぎた利息を返してもらう事件というのは、極めて簡単でマニュアル化でき大量に受任できます。しかも、取り戻すことができる利息は、更新料の返還とは桁の違う何百万にもなり、１件の弁護士費用は、大体取り戻した利息の４分の１から３分の１です。例えば、ある人の依頼を受けて借金の整理をしたところ、払いすぎた利息を４００万円取り戻すことができたとすると、１００万円から１３０万円くらの弁護士費用がもらえます。借金の整理の事件では、こんな事件はごろごろしています。あまりにも沢山の人が、消費者金融に対して払いすぎた利息を返せという裁判を起こしたので、消費者金融のトップだった武富士は倒産したのです。<br /><br /> テレビでコマーシャルをしている法律事務所というのは、こういう借金の整理を何百、何千と大量に受任し、しかも、高額の弁護士費用をとっているのです。そりゃ、テレビコマーシャルの広告料くらい簡単に出せるわなーという感じです。</p>
<p>ここでのポイントは、<strong>①極めて簡単でマニュアル化でき大量に受任できること</strong>と<strong>②弁護士費用が高いこと</strong>ですが、幸いなことに、更新料返還を求める裁判は、この逆であり、弁護士にとって時間と手間のかかる面倒くさい裁判であり、マニュアル化して大量に受任することが難しく、しかも、返還請求額が少なく、そのために弁護士費用が高くない裁判なのです。もちろん、弁護士ですから、こういう割に合わない事件でも、依頼があれば引き受けなければなりませんが、敢えて自分から手を挙げて引き受けようという弁護士は少ないと思います。<br /><br /> ただ、ある程度まとまった金額の返還請求になれば、引き受ける弁護士はいるでしょう。たとえば、同じ大家さんが１００室くらいアパートを持っていて１室１０万円で貸していいたとします。しかも、アパートの立地条件、更新料条項を含む契約内容、契約を管理している不動産会社が同じということになると、このアパートの借主の依頼を受けて更新料返還の裁判を起こす場合、かなりまとまった金額を請求できる可能性があります。この大家さんのアパートの１００室の借主が全員裁判を起こすとすると、次の計算のように、請求額は４０００万円になります。<br /> １回の更新料１０万円　&times;　更新４回　&times;　１００室　＝　４０００万円<br /><br /> 同じ大家さんが相手だし、アパートの立地条件、更新料条項を含む契約内容、契約を管理している不動産会社が同じということになると、誰か１人分の訴状を書けば、ほとんど他の人にも利用できるので、手間も省けます。<br />もちろん、原告が１００人いても、同じ被告に対する同じ内容の請求ですので、１つの手続きで裁判を進めることができます。ですから、その後の裁判での主張書面の提出、証拠の提出、証拠調べも、１００人の原告の共通する部分は、１人分で済みます。よくある集団訴訟というものです。私も、ある倒産した保険会社相手に、６００人の原告を１人で担当したことがあります。原告が６００人いても、主張や証拠が共通している部分は、１人分の書類や証拠を出せば足り、１人の弁護士でも対処できました。<br /> ですから、１人の大家さんで、多数の貸室を抱えていて、立地条件、更新料条項を含む契約内容、契約を管理している不動産会社が同じというような方は、更新料返還請求の格好のターゲットになります。<br /><br /> 私は、前に「たとえ最高裁判所が更新料条項を無効とする判決を出したとしても、ある種類の大家さんを除いて、更新料返還請求裁判が多発することはないと考えています。」と書きましたが、この「ある種類の大家さん」というのは、上記のような大家さんです。<br /><br /></p>
<h2>３　大家さんの対策</h2>
<p><br /> やはり今後は、更新料条項は止めた方がいいでしょう。</p>
<p><br /> どうしても更新料をとるというのであれば、更新料を取る契約と更新料を取らない契約の２本立てにして、どちらをとるか借主に選択させる。もちろん、更新料をとらない契約の賃料は、更新料をとる契約の賃料よりも高くする、また、更新料をとる契約では、更新契約後に中途で退去した場合には、更新料を精算する条項を入れるなどの工夫が必要です。<br /><br /> アパートやマンションの賃貸借では、一旦契約して借主が入居してしまうと、ほとんど出て行ってもらうことができません。賃料不払いなどがない限り、半永久的に借りられてしまいます。それなのに、更新料がないのは納得できないという大家さんもいるかもしれませんが、<br />しかし、更新料がないと採算が合わないというのであれば、更新領分を上乗せした賃料を設定すべきです。また、半永久的に借りられてしまうという点は、更新料で対処するのではなく、定期借家契約で対処すべきです。</p>
<p style="text-align: right;">（終）</p>]]>
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>最新の更新料無効判決の衝撃！？（第８回） - ハロー大家さん：大家さんの法律相談室</title>
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    <published>2010-10-29T06:47:02Z</published>
    <updated>2010-10-29T07:54:18Z</updated>

    <summary>前回お話ししたように、消費者契約法１０条によると、次の２つの条件にあてはまる契約...</summary>
    <author>
        <name>Gapao</name>
        
    </author>
    
        <category term="大家さん必読　判例の解説" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/contents/">
        <![CDATA[<div>前回お話ししたように、消費者契約法１０条によると、次の２つの条件にあてはまる契約条項は、無効になります。</div>
<div class="quotation Rcorner_all"><ol>
<li>一般の法律の規定より消費者の義務を重くする規定であること</li>
<li>その内容がかなりひどいもので、消費者の利益を一方的に害していること</li>
</ol></div>
<div>更新料条項は、残念ながら、「一般の法律の規定より消費者の義務を重くする規定である」と言えます。</div>
<div>では、「<strong>２　その内容がかなりひどいもので、消費者の利益を一方的に害していること</strong>」という点は、どうでしょうか。</div>]]>
        <![CDATA[<div>この点について、今回の判決は、「契約条項の内容、契約当事者の有する情報力、交渉力の格差の程度、更新料条項を無効とすることにより事業者が受ける不利益等諸般の事情を総合的に考慮して、判断すべきである。」としています。</div>
<div>たとえば金融商品などの場合、契約の内容が専門的で複雑であり、しかも、金融業者は知識も情報も豊富に持っています。ですから、当然、一般の消費者と金融業者とでは、交渉力に格差が出ます。</div>
<div>しかし、賃貸マンションの契約の場合、今の時代、借りる側もインターネットで簡単に情報を集め、物件を比較することができます。また、契約内容も、きちんと説明してもらえば理解できる程度のものです。しかも、最近では、賃貸アパート・マンションの空室率は高く、買い手市場になっていますから、大家さんや不動産屋さんが圧倒的に有利ということもありません。借りる側が、選ぶ自由を持っていて、条件が悪ければ借りなければいいという状況にあります。</div>
<div>さらに、本件の特殊性として、本件の借家人は、年齢は２４歳であり、大学法学部を卒業し、法科大学院入学が決っていた人でした。ですから、もしかすると、法律的な知識では、不動産屋さんより上だったかもしれません。</div>
<div>つまり、アパート・マンションの賃貸契約では、</div>
<div class="quotation"><dl> <dt>1</dt><dd>借りる側もインターネットで簡単に情報を集め、物件を比較することができる</dd> <dt>2</dt><dd>契約内容も複雑ではない</dd> <dt>3</dt><dd>現在の賃貸アパート・マンション市場では、借りる側が、選ぶ自由を持っていて、条件が悪ければ借りなければよい</dd> </dl></div>
<div>のであり、しかも、本件の特殊性として、</div>
<div class="quotation"><dl> <dt>4</dt><dd>借家人は、大学法学部を卒業している上、法科大学院入学が決っており、法律的な知識を持っていた </dd> </dl></div>
<div>のです。</div>
<div>これらの事情を総合的に考えてみると、果たして本件の契約交渉を担当した不動産業者と賃借人との間で、情報力、交渉力の格差が著しかったと言えるでしょうか。私は、そんなことは言えないと思います。</div>
<div>ところが、本判決は、</div>
<div class="quotation"><ol>
<li>本件の賃借人はアルバイトが忙しかったので、事前に他の賃貸物件の内容や賃貸条件を調べる時間的な余裕がなく、本件の不動産屋に飛び込んで、十分な検討もしないまま本件ワンルームマンションの賃借を決定した。　とか、</li>
<li>一般の人は、賃貸物件を決めるに際し、事前に時間をかけて賃貸物件情報を調査・検討し、賃貸人にから示された契約内容や条件を吟味し、他の物件と比較した上、賃貸物件を決める人は少ない。</li>
</ol></div>
<div>などという理由を挙げて、本件の不動産業者と賃借人とでは、情報力、交渉力の格差が著しかった（本件の賃借人の情報力、交渉力が著しく劣っていた）としています。</div>
<div></div>
<div>しかし、１については、単に本件の賃借人が、きちんと契約内容や条件を吟味しようとすればできたのに、自分の都合でしなかったというだけのことです。情報収集、比較検討、交渉を「できるのにしなかった」というのと、「できない」というのでは、まったく評価が違うはずです。</div>
<div></div>
<div>また、２については、この判決を書いた裁判官は、自分でアパートやマンションを借りたことがないのではないかと思えるくらい、まったく現実を無視しています。おそらく、高等裁判所の裁判官は年齢の高い人が多く、長い間官舎で暮らしているので、自分が学生だった３０年以上前のアパート・マンションの賃貸契約の体験しかないのではないでしょうか。今時、アパート・マンションを借りる人は、インターネットで情報を集め、実際に複数の物件を見て、物件と契約内容・条件を比較検討して、十分納得してから契約するのが普通です。</div>
<div>しかも、本判決は、更新料条項が無効になっても、賃借人からわずか１０万６０００円の更新料が取れなくなるだけで、大家さんには大した不利益はないと言っています。</div>
<div></div>
<div>これも、現在の賃貸アパート・マンションの実態を知らないと言うほかありません。更新料収入も含めた収入を前提として資金計画を立てたり、更新料収入を修繕費に充てたりしている大家さんは多く、更新料が入らないとローンの返済に支障がでたり、修繕の費用が足りなくなったりするのです。</div>
<div></div>
<div>こうした点を考えると、本件判決のこの部分は、どうも乱暴な理由が多く、先に結論があって、それに合わせて理由を付けたような気がします。</div>]]>
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>最新の更新料無効判決の衝撃！？（第７回） - ハロー大家さん：大家さんの法律相談室</title>
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    <published>2010-10-29T06:42:01Z</published>
    <updated>2010-10-29T07:50:55Z</updated>

    <summary>これまで説明してきたとおり、今回の大阪高裁の判決は、 更新料発生の経緯からの検討...</summary>
    <author>
        <name>Gapao</name>
        
    </author>
    
        <category term="大家さん必読　判例の解説" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/contents/">
        <![CDATA[<div>これまで説明してきたとおり、今回の大阪高裁の判決は、</div>
<div class="quotation"><ol>
<li>更新料発生の経緯からの検討</li>
<li>更新料の法的性質からの検討</li>
<li>更新料の社会的承認からの検討</li>
</ol></div>
<div>という３点から更新料条項の合理性を徹底的に検討し、更新料条項を「賃借人の利益を犠牲にし、賃貸人や賃貸住宅管理業者の利益確保を優先した不合理な制度」と言い切りました。</div>]]>
        <![CDATA[<p>しかし、いかに不合理な制度であっても、大家さんと借り主が契約として合意した以上、何らかの<strong>「法律的な根拠」</strong>がなければ、更新料条項を無効とすることはできません。この「法律的な根拠」というのが、<strong>消費者契約法１０条</strong>です。</p>
<div>消費者契約法というのは、消費者と事業者の契約の効力を規制する法律です。この法律は、簡単に言えば、事業者がその情報力や交渉力の格差を利用して、消費者に不利な契約条項を押しつけた場合に、その契約条項を無効にすることによって、消費者を保護する法律です。</div>
<div>個人が住居としての部屋を借りる場合、その借り主は「消費者」であり、個人でも法人でも、商売として部屋を貸している場合、その大家さんは「事業者」です。従って、この借り主と大家さんの賃貸借契約には、消費者契約法が適用されるのです。</div>
<div>消費者契約法１０条によると、次の２つの条件にあてはまる契約条項は、無効になります。</div>
<div class="quotation"><ol>
<li>一般の法律の規定より消費者の義務を重くする規定であること</li>
<li>その内容がかなりひどいもので、消費者の利益を一方的に害していること</li>
</ol></div>
<div>まず、「<strong>１ 一般の法律の規定より消費者の義務を重くする規定であること</strong>」ですが、この点について、今回の判決は、民法や借地借家法という一般の法律と比較して、消費者である借り主の義務を重くする規定であるとしています。</div>
<div>そもそも、民法や借地借家法などの一般の法律の規定には、借り主に更新料やこれに類するものを払うことを義務づけたものはありません。</div>
<div>また、既に述べたように、更新料条項は、法的性質を説明できないものですから、一般の法律の規定にはない特別の義務ということになります。</div>
<div>従って、更新料条項は、「一般の法律の規定より消費者の義務を重くする規定である」と言えます。</div>]]>
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>最新の更新料無効判決の衝撃！？（第６回） - ハロー大家さん：大家さんの法律相談室</title>
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    <id>tag:hello-ooya.net,2010:/contents//3.31</id>

    <published>2010-07-14T04:44:19Z</published>
    <updated>2010-07-14T05:14:10Z</updated>

    <summary><![CDATA[&nbsp;今回は、「更新料の社会的承認からの検討」について、大阪高裁の考えを説...]]></summary>
    <author>
        <name>Gapao</name>
        
    </author>
    
        <category term="大家さん必読　判例の解説" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/contents/">
        <![CDATA[&nbsp;今回は、「<b>更新料の社会的承認からの検討</b>」について、大阪高裁の考えを説明します。<br />　<br />&nbsp;社会的承認というのは、更新料が世の中でどのくらい認められているかということです。]]>
        <![CDATA[<h3>更新料の社会的承認からの検討</h3>
　大阪高裁の判決によると、<br /><br /><ul><li>民家員賃貸住宅における更新料支払条項は、全国的にみると決して一般的なものではなく、首都圏、愛知、京都、滋賀、奈良、沖縄等が多いが、大阪、兵庫等
の大都市でも更新料はほとんど徴収されておらず、地域によって大きなばらつきがある。その意味では、本件更新料が、日本全体で社会的な承認を得ていると評価できるものではない。<br /><br /></li><li>
（資料によると）更新料額は月額賃料の１か月未満が殆どであり、更新料額が全国で最も高い京都でも月額賃料の１．４月である。<br /><br /></li><li>
国交省の賃貸住宅標準契約書には、貸主が更新料を取得する旨の規定はかれていない。実際にも、公営住宅や住宅都市整備公団の住宅では、更新料は徴収されていない。<br /><br /></li><li>
住宅金融支援機構（旧住宅金融公庫が組織変更）は、旧住宅金融公庫が融資して建築された賃貸借建物について、賃貸人が賃借人から更新料を徴収すること
は、賃借人にとって不当な負担となることを賃貸の条件とする場合に当たるとの理由で、禁止している。<br /><br /></li><li>
生活保護法において、賃借人である生活保護受給者に対し、賃貸借契約における更新料の扶助がおこなわれ、平成１８年当時、年間５万件、約２５億円もの国
家予算が支出されているが、これは、現実問題として、生活困窮者が更新料を払えず、それを理由として賃貸住宅から退去を迫られる事態を避けなければならな
いことから、やむを得ず更新料の扶助を行なっているものであり、国の生活保護行政において、賃貸住宅の更新料を合理的な制度として認めているのではない。</li></ul>





　<br />
　大阪高裁は、以上のような点を指摘して、更新料は、社会的承認を得られた合理的制度であるとは到底認められないとしています。<br />
　<br />
]]>
    </content>
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    <title>最新の更新料無効判決の衝撃！？（第５回） - ハロー大家さん：大家さんの法律相談室</title>
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    <published>2010-07-11T00:21:44Z</published>
    <updated>2010-07-14T05:10:38Z</updated>

    <summary>　更新料の法的性質からの検討の続きです。【賃貸借契約更新に対する異議権の放棄に対...</summary>
    <author>
        <name>Gapao</name>
        
    </author>
    
        <category term="大家さん必読　判例の解説" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/contents/">
        <![CDATA[　更新料の法的性質からの検討の続きです。<br /><br /><h3>【賃貸借契約更新に対する異議権の放棄に対する対価】</h3>　これは、大家さんは、更新を認めることによって、契約の更新に対して異議を述べる権利を放棄しているのだから、その対価として、更新料をもらうのだという意味です。<br /><br /> ]]>
        <![CDATA[　この点について、大阪高裁は、「本件賃貸借の更新拒絶について正当事由が存在し、契約更新の異議権が発生するなどということはおよそ考えられないことで
ある。」と述べて、この説明も否定しています。<br />
　<br />
　すなわち、今の借地借家法では、大家さんは、「正当事由」がないと、契約の更新に対して異議を述べることはできません。「正当事由」というのは、大家さ
んが、貸している部屋を自分で使用しなければならない差し迫った事情ですが、アパート経営をしているような大家さんには、通常はこのような事情はありませ
ん。<br />
　ということは、大家さんは、借地借家法の規定により、もともと契約の更新に対して異議を述べることができない、つまり異議権などないのだから、それを放
棄する対価という説明は成り立たないのです。<br />
　<br />
<h3>【賃借権強化の対価】</h3>
　最後に、賃借権強化の対価という説明です。これは、ちょっと説明が難しいのですが、建物の賃貸借契約では、契約期間が満了したのに更新契約しないと、そ
の契約は法定更新になります。法定更新というのは、正式な更新契約はしていないが、法律の規定により契約が更新されたことにしてしまうというものです。<br />
　<br />
　この法定更新の場合、民法の規定によると、契約期間を決めていない契約（つまり、期間の定めのない契約）という取扱いになりますので、大家さんは、いつ
でも解約申入れができ、大家さんから解約申入れがあると、３か月で契約が終了してしまいます。<br />
　このように、法定更新では、借家人は、いつ大家さんから解約申入れがあるか分からず、不安定な地位に立つことになります。<br />
　ところが、正式に更新契約を締結すれが、借家人は、少なくとも更新契約で定めた契約期間中は、法定更新の場合とは異なり、大家さんから解約申入れを受け
る心配はなくなりますので、借家人の賃借権は安定したもの、つまり強化されたことになります。<br />
　これを、大家さん側から見ると、法定更新なら、その後いつでも解約申入れができるのに、更新契約をすることによって、解約申入れができる有利な地位を失
うのだから、その対価として更新料をもらうのだということになります。<br />
　<br />
　しかし、上記の説明には、一つ重要な誤魔化しがあります。それは、法定更新の場合には、確かに大家さんはいつでも解約申入れができますが、この解約申入
れにも、借地借家法によって、先ほど説明した「正当事由」が必要なのです。つまり、大家さんが解約申入れをしても、大家さんに「正当事由」＝自分で使用し
なければならない差し迫った事情がないと、結局、解約申入れは認められず、契約は終了しないのです。<br />
　<br />
　そうだとすると、そもそも、法定更新の場合でも借家人の地位は不安定ではないのであり、大家さんから見ると、解約申入れができる有利な地位など、本当は
ないのだから、その有利な地位を失う対価という説明も成り立たないのです。<br />
　<br />
　大阪高裁も、この点を指摘して、更新料が賃借権強化の対価であるという説明を否定しています。<br />
　<br />
　このように、今回の大阪高裁の判決では、更新料の法的性質として、従来主張されていた3つの説をすべて否定し、「本件更新料条項は全く合理性がないものである。」としています。<br />
　<br />
　次回は、「<b>更新料の社会的承認からの検討</b>」について、大阪高裁の考えを説明します。<br />
<br />
]]>
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>最新の更新料無効判決の衝撃！？（第４回） - ハロー大家さん：大家さんの法律相談室</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/contents/case/post_13/" />
    <id>tag:hello-ooya.net,2010:/contents//3.29</id>

    <published>2010-07-07T04:42:17Z</published>
    <updated>2010-07-14T05:09:11Z</updated>

    <summary>　今回は、「更新料の法的性質からの検討」について、大阪高裁の考えを説明します。　...</summary>
    <author>
        <name>Gapao</name>
        
    </author>
    
        <category term="大家さん必読　判例の解説" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/contents/">
        <![CDATA[<p>　今回は、「<b>更新料の法的性質からの検討</b>」について、大阪高裁の考えを説明します。<br />　<br />　まず、前提として、「法的性質からの検討」というのは、どういうことでしょうか。それは、「法律的に説明のつくお金か。」ということです。<br />　<br />　たとえば、お店で商品を買うとき、店員から、「代金として、１０，０００円、消費税５００円、保証料１，０００円です。」と言われたら、「え！保証料って何？」と思います。当然、お客さんは、「保証料って何ですか。」と聞くはずです。<br />　<br />　このとき、店員が、「この商品には、定期的なメンテナンスが必要ですが、そのメンテナンスサービスを２年間無料で受ける料金です。必要がなければ、お支払い不要です。その場合は、メンテナンス時に実費を頂くことになります。」と説明したとします。<br />　<br />　すると、お客さんは、「そうか、メンテナンスサービスの料金（メンテナンスという別のサービスを受けるための料金）ですか。わかりました。」となります。<br />　<br />　このような説明ができないとすると、そのお金は法律的に説明できないお金であり、そんなお金を取るということは、お客さんを適当に言いくるめて、説明のできないお金を取ったということになります。<br />　<br />　借家契約の場合、大家さんは、賃料や敷金以外に礼金や更新料というお金を借家人から受け取りますが、賃料は、部屋を借りる対価、敷金は家賃支払や原状回復の不履行があったときのための担保、という法律的な説明がつきます。ところが、更新料は、この説明が難しいのです。 </p>
]]>
        <![CDATA[<p>　もう少し詳しくお話しします。<br />　更新料の法的性質には、一般的に、次の３つの説明があります。<br /><br />　</p><ol><li><b>賃料の補充</b></li><li><b>賃貸借契約更新に対する異議権の放棄に対する対価</b></li><li><b>賃借権強化の対価</b></li></ol>　<br />　今回の大阪高裁の判決も、この３つの法的性質の説明について検討を加えています。<br /><br /><h3>【賃料の補充】</h3><br />　まず、「賃料の補充」という説明ですが、これは、新規賃料と継続賃料の差額を、更新料で埋めるという意味です。<br />　たとえば、ある部屋の２年前の賃料相場は月60,000円だったが、地価の高騰などにより新規賃料は63,000円になっているというような場合、この差額を更新料１か月分（6万円）で埋めると、継続賃料と新規賃料の差が、ほとんどなくなります。<br />　<br />　この点について、大阪高裁は、次のように述べて、更新料が賃料の補充であることを否定しています。<br />　<br />　「平成３年以降、地価高騰がおさまり、逆に地価が下落して、賃料相場の横ばいないしは下落が認められるようになってからは、賃貸借契約の更新時に、継続賃料と新規賃料との差を更新料で補充するという前提事実が崩れている。」<br />　<br />　「仮に更新後1か月経過した時点で退去した場合でも、本件更新料の精算を求めることはできないから、本件更新料につき、使用収益期間との対応が全く認められない。」<br />　これは、分りやすく言えば、更新料が賃料の補充なら、たとえば２年毎に２か月分の更新料を払う場合、更新後３か月で退去した場合には、残りの２１か月分の更新料は返さなければならないが、そういう契約になっていないということです。<br /><br />　ちょっと長くなったので、続きは次回に。<br /><br />
]]>
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>最新の更新料無効判決の衝撃！？（第３回） - ハロー大家さん：大家さんの法律相談室</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/contents/case/post_12/" />
    <id>tag:hello-ooya.net,2010:/contents//3.25</id>

    <published>2010-07-02T02:37:37Z</published>
    <updated>2010-07-02T05:01:34Z</updated>

    <summary>　まず、更新料発生の経緯からの検討ですが、大阪高裁の判決は、どんな考えを述べてい...</summary>
    <author>
        <name>Gapao</name>
        
    </author>
    
        <category term="大家さん必読　判例の解説" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/contents/">
        <![CDATA[　まず、更新料発生の経緯からの検討ですが、大阪高裁の判決は、どんな考えを述べているのでしょうか。<br />　<br />　大阪高裁の考えを簡単にまとめると、次のようになります。 ]]>
        <![CDATA[<div class="quote">
<ul><li>更新料というのは、昭和３０年代末ころから、都市圏を中心として始まった。</li><li>当時地価が高騰して、新規賃料が上昇したため、新規賃料と継続賃料の差が拡大した。</li><li>そこで、大家さんとしては、継続賃料を新規賃料の水準まで増額したかったが、正規の法的手続きである賃料増額請求をとらずに、更新料という名目で金銭を受け取ることによって、脱法的に賃料の値上げを図った。</li><li>その後、平成３年以降、地価が下落し、賃料相場が横ばいないしは下落するようになったが（つまり、更新料によって新規賃料と継続賃料の差を埋める必要はなくなったが）、大家さん側は、賃貸借契約期間を１，２年の短期に設定して、契約更新時に更新料をとるという利益獲得方法の旨味に目を付け、一部の地域では、引き続き、積極的に更新料徴収制度の導入を進めた。</li><li>しかも、不動産業者は、更新料の一部を更新料手数料として徴収できる方法を取り入れ、一部の地域で、不動産業者の利益のために、従前にも増して、積極的に更新料徴収制度の導入を進めた。</li><li>　本件の契約でも、不動産業者は、契約更新に要するコストや時間はほとんど不要であるにもかかわらず、２年毎の契約更新時に更新料手数料１５，０００円が取得できる内容となっている</li><li>本件の賃貸物件の敷地の路線価も、平成１８年から平成２１年にかけてほぼ横ばいであり、地価が高騰して新規賃料と継続賃料との間に格差が生じる状況にはないので、更新料によって新規賃料と継続賃料の差を埋める合理性はない。</li><li>結局、平成１８年時点では、更新料を認めることに合理性はなく、借家人の利益を害し、大家さんと不動産業者の利益確保を狙った不合理な制度である。<br /></li></ul>
</div>

<br />　このように、大阪高裁では、更新料制度がどのようにして生まれたかという点まで遡って、更新料制度の不合理性を蕩々と述べています。<br />　しかも、その書き方は、更新料をとる必要性がなくなったのに、大家さんと不動産業者が結託して、自分たちの利益を図るために、借家人からお金を吸い上げていると言わんばかりです。非常に厳しい態度です。<br />　<br />　次回は、「<b>更新料の法的性質からの検討</b>」について、大阪高裁の考えを説明します。]]>
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>最新の更新料無効判決の衝撃！？（第２回） - ハロー大家さん：大家さんの法律相談室</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/contents/case/post_11/" />
    <id>tag:hello-ooya.net,2010:/contents//2.30</id>

    <published>2010-06-22T15:21:30Z</published>
    <updated>2010-06-23T01:52:03Z</updated>

    <summary> 	今回の判決が更新料条項を無効とした理由はどうだったのでしょうか。 	 	まず...</summary>
    <author>
        <name>Gapao</name>
        
    </author>
    
        <category term="大家さん必読　判例の解説" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/contents/">
        <![CDATA[<p>
	今回の判決が更新料条項を無効とした理由はどうだったのでしょうか。<br />
	<br />
	まず、事案の概要を見てみましょう。<br />
	<br />
	　本件は、大家さんが、借家人を被告として、京都地方裁判所に未払いの更新料の支払いを求める裁判を起こしたところ、京都地方裁判所が、更新料条項は消費者契約法１０条に違反して無効であるという理由で大家さんの請求を認めなかったので、大家さんが、大阪高等裁判所に控訴したという事案です。</p>
]]>
        <![CDATA[<p>
	　事実関係は、次のとおりです。<br />
	&nbsp;</p>
<h3>
	賃貸物件：ワンルームマンション（鉄筋コンクリート造３階建てマンションの１部屋）</h3>
<table class="sub_table">
	<tbody>
		<tr>
			<th>
				面　積</th>
			<td>
				２５．７５㎡</td>
		</tr>
		<tr>
			<th>
				面　積</th>
			<td>
				２５．７５㎡</td>
		</tr>
		<tr>
			<th>
				間取り</th>
			<td>
				１K</td>
		</tr>
		<tr>
			<th>
				築　年</th>
			<td>
				平成１４年６月６日（その後、改築・補修なし）</td>
		</tr>
		<tr>
			<th>
				所　在</th>
			<td>
				京都市郊外　京都市営地下鉄駅の駅からバス１５分　徒歩１分</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>
<h3>
	契約内容</h3>
<table class="sub_table">
	<tbody>
		<tr>
			<th>
				契約日</th>
			<td>
				平成１８年３月３日</td>
		</tr>
		<tr>
			<th>
				契約期間</th>
			<td>
				２年</td>
		</tr>
		<tr>
			<th>
				家　賃</th>
			<td>
				月額５万３０００円（＋共益費５０００円）</td>
		</tr>
		<tr>
			<th>
				更新料</th>
			<td>
				２年毎の契約更新時に１０万６０００円</td>
		</tr>
		<tr>
			<th>
				更新手数料</th>
			<td>
				１万５０００円</td>
		</tr>
		<tr>
			<th>
				敷　金</th>
			<td>
				３０万円</td>
		</tr>
		<tr>
			<th>
				敷引き特約</th>
			<td>
				有（契約終了時に１５万円を敷引き）<br />
				敷引き以外に原状回復費の負担有り</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>
<h3>
	当事者</h3>
<table class="sub_table">
	<tbody>
		<tr>
			<th>
				大家さん</th>
			<td>
				６０歳を超える個人<br />
				２棟の小規模マンションの賃貸経営者</td>
		</tr>
		<tr>
			<th>
				借家人</th>
			<td>
				２４歳のアルバイト勤務者<br />
				大学法学部を卒業　本件賃貸借契約締結後、法科大学院入学</td>
		</tr>
		<tr>
			<th>
				仲介業者</th>
			<td>
				近隣の不動産仲介業者</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>
<p>
	<br />
	この事案で、大阪高等裁判所は、次の３点から更新料条項の合理性を徹底的に検討（糾弾？）し、更新料条項を「賃借人の利益を犠牲にし、賃貸人や賃貸住宅管理業者の利益確保を優先した不合理な制度」と言い切りました。</p>
<ol>
	<li>
		<strong>更新料発生の経緯からの検討</strong></li>
	<li>
		<strong>更新料の法的性質からの検討</strong></li>
	<li>
		<strong>更新料の社会的承認からの検討</strong></li>
</ol>
<p>
	<br />
	次回は、上記の３点についての大阪高裁の考えを説明します。<br />
	<br />
	&nbsp;</p>
]]>
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>最新の更新料無効判決の衝撃！？（第１回） - ハロー大家さん：大家さんの法律相談室</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/contents/case/post_10/" />
    <id>tag:hello-ooya.net,2010:/contents//2.29</id>

    <published>2010-06-22T15:11:23Z</published>
    <updated>2010-07-02T04:54:43Z</updated>

    <summary> 	平成２２年５月２７日に、大阪高等裁判所から更新料条項を無効とする判決が出まし...</summary>
    <author>
        <name>Gapao</name>
        
    </author>
    
        <category term="大家さん必読　判例の解説" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/contents/">
        <![CDATA[<p>
	平成２２年５月２７日に、大阪高等裁判所から<strong>更新料条項を無効とする判決</strong>が出ました。これで、大阪高裁では３件目の無効判決です。大阪高裁では、更新料条項を有効とする判決も１件ありますので、現時点では、大家さん側から見ると１勝３敗です。<br />
	<br />
	１勝３敗という数字もさることながら、今回の大阪高裁の判決の内容は、２年の賃貸借期間に対して、２ヶ月分の更新料を定める更新料条項を無効としたことが衝撃的でした。<br />
	<br />
	　そこで、これから何回かに渡って、</p>
<ol>
	<li>
		<strong>今回の判決の内容</strong></li>
	<li>
		<strong>今回の大家さんに与える影響、特に更新料返還請求裁判の多発の可能性</strong></li>
	<li>
		<strong>大家さんの対抗策</strong></li>
</ol>
<p>
	を考えてみたいと思います。</p>
]]>
        <![CDATA[<h2>
	【今回の判決の内容】</h2>
<p>
	　更新料条項の有効性について判断した大阪高裁の判決は、過去に４件あります。<br />
	<br />
	<strong>　21.08.27判決　　無効　　賃貸借期間１年　　更新料10万円（賃料月額45,000円）<br />
	　21.10.29判決　　有効　　賃貸借期間２年　　更新料賃料の２ヶ月分<br />
	　22.02.24判決　　無効　　賃貸借期間１年　　更新料賃料の２ヶ月分<br />
	　22.05.27判決　　無効　　賃貸借期間２年　　更新料賃料の２ヶ月分</strong><br />
	<br />
	　最初の３件を見ると、無効判決は賃貸借期間が１年であるのに対して更新料が賃料の２ヶ月分という事案ですが、有効判決は賃貸借期間が２年であるのに対して更新料が賃料の２ヶ月分という事案です。<br />
	<br />
	この３件の判決の比較から、有効判決は賃貸借期間が２年であるのに対して更新料が賃料の２ヶ月分というケースなら、何とか有効になるのではないかという安易な考えがありました。<br />
	<br />
	しかし、今回の判決は、賃貸借期間が２年であるのに対して更新料が賃料の２ヶ月分というケースでも無効であるとし、上記のような考えを否定しました。<br />
	<br />
	こうなってくると、最後の砦である、賃貸借期間が２年であるのに対して更新料が賃料の１ヶ月分という関東地方でよく見られるケースも無効となるのでは、という不安が生まれてきます。<br />
	<br />
	私は、おそらく、近い将来、賃貸借期間が２年であるのに対して更新料が賃料の１ヶ月分というケースでも、無効判決が出るのではないかと思っています。<br />
	<br />
	次回からは、今回の判決が更新料条項を無効とした理由について、検討します。</p>
]]>
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>11.賃料増額請求 - ハロー大家さん：大家さんの法律相談室</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/contents/legalsystem/11/" />
    <id>tag:dev01.gapao.jp,2010:/contents//2.23</id>

    <published>2010-04-09T01:23:48Z</published>
    <updated>2010-05-31T22:43:40Z</updated>

    <summary> 	【どんな時に利用するか】 	　大家さんが家賃を増額したいときは、まず、借主に...</summary>
    <author>
        <name>Gapao</name>
        
    </author>
    
        <category term="大家さんが利用できる法律制度" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/contents/">
        <![CDATA[<p>
	【どんな時に利用するか】<br />
	　大家さんが家賃を増額したいときは、まず、借主に対して、家賃を増額することを通知します。この通知は、後でいつ通知したかを証明する必要があるので、実務上は、必ず内容証明郵便によって通知します。<br />
	　この通知を受け取った借主が、素直に増額に応じれば一件落着ですが、普通は簡単には増額に応じないでしょう。この場合、借主は、いままでの額の家賃を大家さんに支払っておけば、何ら法的な責任を問われません。<br />
	　大家さんとしては、どうしても家賃を増額したいという場合は、まず賃料増額を求める民事調停を起こし、この民事調停で調停が成立しなければ、賃料改定の訴えを起こさなければなりません。<br />
	　借主が家賃の増額に応じない場合に、強制的に家賃を増額するには、大家さんは、必ずこの賃料増額の民事調停　&rarr;　賃料改定の訴えという手続きを取らなければなりません。</p>
<p>
	　その代わり、賃料改定の訴えで勝訴した場合には、判決で認められた賃料と借主が実際に支払っていた賃料の差額を、賃料増額の請求をした日に遡って請求できます（このため、いつ増額の通知をしたかを内容証明郵便と配達証明で立証する必要があるのです。）。さらに、この差額について、増額請求をした日から支払いを受けた日まで１０パーセントの利息を請求することができます。</p>
]]>
        <![CDATA[<h2>
	【やり方はどうするか】</h2>
<p>
	　賃料の増額を求める民事調停は、原則として紛争の対象となっている部屋の所在地を管轄する簡易裁判所に、調停申立書を提出してください。</p>
<p>
	　また、賃料改定の訴えは、原則として紛争の対象となっている部屋の所在地を管轄する地方裁判所に、訴状を提出してください。賃料増額請求の調停申立書も賃料改定の訴えの訴状も、ちょっと難しい内容なので、弁護士などの専門家に依頼したほうがよいでしょう。</p>
<p>
	　最初の調停期日や裁判期日が、申立書や訴状を裁判所に提出してから１ヵ月後くらいに開かれること、その後は、１ヵ月に１回のペースで調停期日や裁判期日が開かれることは、民事調停や明渡し訴訟と同じです。<br />
	　ただ、賃料増額の民事調停や裁判では場合は、適正な賃料の額を立証するために、通常、不動産鑑定士の鑑定が行われます。この鑑定費用は、当事者の負担であり、５０万円前後です。</p>
<h2>
	【利点は何か】</h2>
<p>
	　賃料改定の訴えで勝訴した場合には、判決で認められた賃料と借主が実際に支払っていた賃料の差額を、賃料増額の請求をした日に遡って請求できます。さらに、この差額について、増額請求をした日から支払いを受けた日まで１０パーセントの利息を請求することができます。</p>
<h2>
	【費用はどれくらいかかるか】</h2>
<dl>
	<dt>
		<strong>① 裁判所に納める郵便切手</strong></dt>
	<dd>
		賃料増額の民事調停　2,500円</dd>
	<dd>
		賃料改定の訴え　　　6,400円</dd>
	<dt>
		<strong>② 収入印紙</strong></dt>
	<dd>
		請求額によって増減します。</dd>
	<dd>
		請求額は、原則として次のように計算します。</dd>
	<dd>
		<br />
		<table>
			<tbody>
				<tr>
					<td style="border: 1px solid rgb(102, 102, 102); padding: 5px;">
						1ヶ月当たりの増額分</td>
					<td style="padding: 5px;">
						<span style="font-size: 140%;">&times;（</span></td>
					<td style="border: 1px solid rgb(102, 102, 102); padding: 5px;">
						増額請求が借主に届いた日から<br />
						申立または訴え提起までの期間</td>
					<td style="padding: 5px;">
						<span style="font-size: 140%;">＋</span></td>
					<td style="border: 1px solid rgb(102, 102, 102); padding: 5px;">
						12ヶ月</td>
					<td>
						<span style="font-size: 140%; padding: 5px;">）</span></td>
				</tr>
			</tbody>
		</table>
	</dd>
	<dd>
		&nbsp;</dd>
</dl>
<dl>
	<dd>
		例えば、8万円の賃料を10万円に増額することを請求し、請求から6ヶ月経過した後に調停を申し立てた場合<br />
		（10万円－8万円）&times;（6ヶ月＋12ヶ月）＝36万円<br />
		<br />
		その後、調停を１年間行ったが、調停が成立せず、すぐに訴えを起こした場合<br />
		（10万円－8万円）&times;（6ヶ月＋12ヶ月＋12ヶ月）＝60万円<br />
		<br />
		賃料増額の調停を申立てる場合の収入印紙　3,000円<br />
		賃料改定の訴えを提起する場合の収入印紙　6,000円</dd>
	<dt>
		<strong>③ 弁護士に依頼した場合の弁護士費用</strong></dt>
	<dd>
		事案の難易度や増額した金額によりますが、少なくとも157,000円くらいはかかります。</dd>
</dl>
]]>
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>10.明渡しの強制執行 - ハロー大家さん：大家さんの法律相談室</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/contents/legalsystem/10/" />
    <id>tag:dev01.gapao.jp,2010:/contents//2.22</id>

    <published>2010-04-09T01:23:11Z</published>
    <updated>2010-05-31T22:43:23Z</updated>

    <summary> 	　裁判所で、借主が借りている部屋を明け渡す調停や和解が成立した場合、あるいは...</summary>
    <author>
        <name>Gapao</name>
        
    </author>
    
        <category term="大家さんが利用できる法律制度" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/contents/">
        <![CDATA[<p>
	　裁判所で、借主が借りている部屋を明け渡す調停や和解が成立した場合、あるいは借主が借りている部屋を明け渡すように命じる判決が下された場合には、借主は、これらの調停、和解、判決に従って、借りている部屋を明け渡さなくてはなりません。<br />
	　この場合、借主が、自主的に借りている部屋を明け渡してくれれば問題ありませんが、居座っている場合には、これらの調停、和解、判決に基づいて、裁判所の手続きによって強制的に部屋を明け渡させることになります。現実に使用して生活している部屋から、強制的に借主を排除することになりますので、最後の手段ということになります。<br />
	&nbsp;</p>
]]>
        <![CDATA[<h2>
	【やり方はどうするか】</h2>
<p>
	<img alt="挿入図　明け渡しの強制執行" class="mt-image-center" height="400" src="/contents/photos/fig_10.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0pt auto 20px;" width="550" />　明け渡しを求める部屋の所在地の地方裁判所に、強制執行申立書という書類を出します。</p>
<p>
	　この申立書類の作成や必要書類の収集は、かなり難しいので、弁護士などの専門家に依頼したほうがよいでしょう。<br />
	申立書を出した後に、裁判所にいる執行官という人と執行の打ち合わせをします。明渡し執行を現実に行うのは、この執行官です。もちろん、執行を申し立てた大家さんか大家さんの代理人である弁護士も、執行に立ち会う必要があります。</p>
<p>
	　明渡し執行では、原則として第１回目と第２回目の２回の執行が行われます。第１回目の執行では、執行官が明渡しを求める部屋を訪れ、部屋の中に入って、誰が使用しているか、どのような使用状況かなどの調査をします。もし、借主が不在であったり、借主が施錠して鍵を開けなかったりしても、予め呼んでおいた鍵屋さんに鍵を開けてもらい、部屋に入ります。<br />
	　執行官は、</p>
<p>
	①強制執行中であることを記載した書面を部屋の中に貼る<br />
	②家財道具類を差押える<br />
	③借主に対し、本当に強制執行をする日（つまり借主を強制的に排除する日）を告げる</p>
<p>
	などの作業をして帰ります。</p>
<p>
	　第２回目の執行では、借主を強制的に排除し、家財道具類を持ち出します。家財道具類のうち、借主に渡すことができず、あまり価値がないと思われるものは、その場で売却するか、１週間未満の売却実施日を定めて売却します。ただし、高価なものについては、別の場所で一定期間保管した上、裁判所の手続によって売却しなければなりません。<br />
	　もっとも、借主が、第１回目の執行と第２回目の執行の間に、自主的に部屋から退去した場合は、この第２回目の執行は行われません。</p>
<h2>
	【利点は何か】</h2>
<p>
	　明渡し執行は、最後の手段ですから、確実に部屋を返してもらえるということ以外に、ほとんど利点はありません。<br />
	　しかも、弁護士費用以外に、明渡し執行のときに呼ぶ鍵屋さんの日当、家財道具類の搬出のための人夫の日当、搬出した家財道具を運搬・保管する場合の運送料・保管料など（合計金額は、部屋の大きさにもよりますが、５０万円から１００万円になることがあります。）は、法律上は借主の負担ですが、お金のない借主が払うことはできないので、結果的に申立をした大家さんの負担となります。</p>
<p>
	　もっとも、このような明渡し執行にまでいってしまう事件はかなり少なく、さらに、明渡し執行までいっても、第１回目の執行から第２回目の執行までの間に、借主が自主的に退去するケースがほとんどです。もちろん、弁護士も、借主に対して、自主的に退去するように説得します。ですから、実際に上記の費用を大家さんが負担するのは稀なケースです。</p>
<h2>
	【費用はどれくらいかかるか】</h2>
<dl>
	<dt>
		<strong>① 執行官の手数料</strong></dt>
	<dd>
		15,000円</dd>
	<dt>
		<strong>② 予納金</strong></dt>
	<dd>
		65,000円</dd>
	<dt>
		<strong>③ 諸費用</strong></dt>
	<dd>
		鍵屋さんの日当、家財道具を搬出する作業員の日当、家財道具類の運搬・保管費用などで、通常50万円から100万円はかかります。</dd>
	<dt>
		<strong>④ 弁護士に依頼した場合の弁護士費用</strong></dt>
	<dd>
		事件の難易度にもよりますが、通常は着手金105,000円、報酬金210,000円です。</dd>
</dl>
]]>
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>9.明渡し訴訟 - ハロー大家さん：大家さんの法律相談室</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/contents/legalsystem/9/" />
    <id>tag:dev01.gapao.jp,2010:/contents//2.21</id>

    <published>2010-04-09T01:22:24Z</published>
    <updated>2010-05-31T22:43:05Z</updated>

    <summary> 	　たとえば、借主が家賃を３ヶ月以上滞納しているとか騒音を出して周りから苦情が...</summary>
    <author>
        <name>Gapao</name>
        
    </author>
    
        <category term="大家さんが利用できる法律制度" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/contents/">
        <![CDATA[<p>
	　たとえば、借主が家賃を３ヶ月以上滞納しているとか騒音を出して周りから苦情が出ているなどの場合に、大家さんは、借主に対して、滞納している家賃を請求したり、騒音を出さないように警告したりします。<br />
	　これに対して、借主が素直に応じてくれれば問題ありませんが、借主が滞納を続けたり、騒音を出し続けたりした場合は、法的手続きをとる必要がでてきます。<br />
	　この場合、単に滞納している家賃を払ってほしいというだけであれば、内容証明郵便を出した上で借主と交渉する、少額訴訟を提起する、支払督促の申立をするなどの方法で解決することが可能です。<br />
	　また、その借主に出ていってほしいという場合でも、内容証明を出した上で話し合いをしたり、民事調停で話し合いをしたりして、自主的に出て行ってもらうという場合もあります。<br />
	　しかし、借主が、家賃の滞納を続けながら出ていかない、あるいは騒音を出し続けながら出ていかないなどという場合は、明渡し訴訟を起こして、裁判所から明渡しを命じる判決を出してもらうしかありません。<br />
	&nbsp;</p>
]]>
        <![CDATA[<h2>
	【やり方はどうするか】</h2>
<p>
	<img alt="挿入図　明け渡し訴訟" class="mt-image-center" height="400" src="/contents/photos/fig_09.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0pt auto 20px;" width="550" />　貸している部屋のある場所を管轄する簡易裁判所か地方裁判所に、訴状を提出します。</p>
<p>
	　この訴状の作成や必要書類の収集は、家賃の滞納を理由として賃貸借契約を解除したというような単純なケースでは、大家さんが自分ですることもできます。<br />
	　もっとも、大家さん１人で裁判に出席した場合、地方裁判所の裁判官は、簡易裁判所の裁判官とは違い、審理の内容や手続きについてあまり丁寧には説明してくれませんので、裁判官とのやり取りはちょっと大変かもしれません。<br />
	　また、騒音を出して困るとか勝手に部屋を改装したなどの理由で賃貸借契約を解除したというケースでは、事案が複雑ですので、訴状の作成自体がかなり難しいものとなります。<br />
	いずれにしても、明渡し訴訟の場合は、弁護士などの専門家に依頼したほうがよいでしょう。</p>
<h2>
	【利点は何か】</h2>
<p>
	　明渡し訴訟の訴状を提出すると、裁判所が裁判期日を指定して原告（大家さん）と被告（借主）に連絡します。この裁判期日は、訴状を提出してから１カ月後くらいに開かれます。</p>
<p>
	　この後は、１カ月に１回のペースで裁判期日が開かれ、原告と被告が、主張と証拠の提出を繰り返し、争点が煮詰まったところで証人尋問を行い、審理を終結します。もっとも、家賃の長期間の滞納など、解除理由が明らかである場合は、証人尋問をしてもよいこともあります。この後で、当事者に和解の意思があれば、裁判官が間に入って和解の話を進めますが、和解ができないときは判決となります。</p>
<p>
	　このように、明渡し訴訟では、最終的に判決によって明渡しについて白黒をつけます。<br />
	少額訴訟や支払督促では、延滞賃料などの金銭の支払いを命じてもらえるだけで、明渡しを命じてもらうことはできません。<br />
	　また、当事者だけの話し合いや民事調停での話し合いでは、どんなに借主に非があっても、借主が明渡しに同意しなければ、明渡しを実現することはできません。しかも、借主は、大家さんから話し合いを求められても、これに応じる義務はなく、民事調停の場合に呼び出しに応じて出頭しなくても、何の不利益も受けません。</p>
<p>
	　しかし、明渡し訴訟の場合には、借主が、裁判所から呼び出しがあったのに、第１回目の裁判期日に書面も出さす出頭もしなければ、審理をせずに大家さんの請求どおりの判決が出ます。<br />
	　また、借主が出頭して審理をしたとしても、大家さんの言い分が正しければ、裁判官は、借主に対して明渡しを命じる判決を下します。もちろん、滞納している家賃があれば、その支払いを命じる判決を下します。<br />
	　しかも、裁判官は、大家さんと借主の言い分を聞いた上で、判決になれば明渡しを命じることになると考えた場合は、その裁判官の考えを判決前に借主に伝え、和解をすることを強く勧めます。</p>
<p>
	　この場合、裁判官は、「判決なら、借りている部屋を直ちに明け渡し、しかも、滞納している家賃を全額一括して支払えという内容になりますよ。和解をすれば、部屋の明渡しは和解をしてから３カ月猶予してもらい、滞納している家賃の支払いも、分割で払うことを大家さんに認めてもらうようにします。和解しませんか。」と説得するわけです。和解を拒否すれば判決になり、しかもその内容も厳しいものになることが事前に分かるのですから、多くの場合、借主は和解に応じるのです。</p>
<p>
	　このように、明渡し訴訟では、裁判官が、判決という強力な武器を背景にして和解を勧告しますから、和解が成立する可能性が高く、この和解によって、借主は自主的に明け渡しをすることになります。</p>
<p>
	　明渡し執行（№10参照）になると、弁護士費用以外に、５０万円から１００万円前後の費用がかかる可能性がありますから、この裁判官の和解勧告とその結果としての和解は、大家さんにとって非常に大きな利益となります。</p>
<h2>
	【費用はどれくらいかかるか】</h2>
<dl>
	<dt>
		<strong>① 郵便切手</strong></dt>
	<dd>
		被告(借主)が１人の場合、6,400円の郵便切手を裁判所に納めます。</dd>
	<dt>
		<strong>② 印紙</strong></dt>
	<dd>
		明渡しを求める建物の固定資産税評価額の2分の1の金額が基準となります。例えば、固定資産税評価額が800万円のマンションの明渡しを求める場合は、800万円の2分の1に当たる400万円が基準となり、25,000円の収入印紙を裁判所に納めます。</dd>
	<dt>
		<strong>③ 弁護士に依頼した場合の弁護士費用</strong></dt>
	<dd>
		事案の難易度にもよりますが、通常着手金210,000円、報酬金420,000円です。<br />
		<dl>
			<dt>
				<strong>※ 着手金</strong></dt>
			<dd>
				裁判を始める前に支払う弁護士費用です。裁判に負けても返還されません。</dd>
			<dt>
				<strong>※ 報酬金</strong></dt>
			<dd>
				裁判が終わった後に、裁判の結果に応じて支払う弁護士用です。</dd>
		</dl>
	</dd>
</dl>
]]>
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>8.仮処分 - ハロー大家さん：大家さんの法律相談室</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/contents/legalsystem/8/" />
    <id>tag:dev01.gapao.jp,2010:/contents//2.20</id>

    <published>2010-04-09T01:20:17Z</published>
    <updated>2010-05-31T22:42:45Z</updated>

    <summary> 	　たとえば、借主が家賃を３ヶ月以上滞納しているとか騒音を出して周りから苦情が...</summary>
    <author>
        <name>Gapao</name>
        
    </author>
    
        <category term="大家さんが利用できる法律制度" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/contents/">
        <![CDATA[<p>
	　たとえば、借主が家賃を３ヶ月以上滞納しているとか騒音を出して周りから苦情が出ているなどの場合に、大家さんは、借主に対して、滞納している家賃を請求したり、騒音を出さないように警告したりします。</p>
<p>
	　ところが、借主が、大家さんの請求や警告を無視し、家賃の滞納を続けている、あるいは騒音を出し続けているなどという場合は、契約を解除した上で明渡し訴訟を起こし、裁判所から明渡しを命じる判決を出してもらうしかありません。<br />
	　この場合、明渡し訴訟の被告となるのは、現実に建物を使用している人間であり、通常は借主です。</p>
<p>
	　しかし、もし借主が部屋からいなくなり、正体不明の人間が部屋を使用していると、その正体不明の人間を被告としなければならなくなります。ところが、正体不明ということは、名前も素性も分からないので、裁判を起こすことが困難となります（当然、こういう輩は、部屋を訪ねて名前や素性を聞いても、答えません。）。借主が悪質な人間であり、借家のトラブルについての法律的な知識があると、裁判をさせないように、こうした妨害行為をしてくるのです。</p>
<p>
	　そこで、もし、借主が、上記のような行動に出そうだという場合は、裁判所に「占有移転禁止の仮処分」の申立をして、借主が、借りている部屋を他の人間に使用させることを禁止する命令を、裁判所から出してもらうことができます。</p>
<p>
	　この命令が出ると、借主が、借りている部屋を他の人間に使用させることは禁止され、もし、他の人間がその部屋に入り込んで使用しても、借主を相手に明渡し訴訟をして勝訴すれば、その判決に基づく明渡し執行で、借主だけでなく、その正体不明の人間も、立ち退かせることができます。</p>
]]>
        <![CDATA[<h2>
	【やり方はどうするか】</h2>
<p>
	<img alt="挿入図　仮処分" class="mt-image-center" height="400" src="/contents/photos/fig_08.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0pt auto 20px;" width="550" />　明け渡しを求める部屋の所在地の地方裁判所に、仮処分命令申立書という書類を出します。</p>
<p>
	　この申立書類の作成や必要書類の収集は、かなり難しいので、弁護士などの専門家に依頼したほうがよいでしょう。証拠が揃っていれば、申立てから数日間で仮処分命令がでますが、この命令を出してもらう前に、「保証金」というお金を裁判所に預けなければなりません。</p>
<p>
	　なぜ、このような「保証金」が必要かというと、仮処分命令というのは、原則として申立をした人（この場合は大家さん）の言い分だけを聞いて、相手方（この場合は借主）の弁明を一切聞かずに、数日間という短い期間で命令を出す制度であり、あくまで仮の裁判です。そこで、申立てた人の言い分が正しいかどうかは、きちんと本番の裁判をして、決着をつけることになります。</p>
<p>
	　従って、大家さんの申立てどおり、占有移転禁止の仮処分命令を出したが、明渡し訴訟という本番の裁判で、大家さんの言い分が通らず、大家さんが負けてしまうということも有り得ます。そうすると、借主は、大家の間違った言い分により、占有移転禁止の仮処分命令を受けたことになり、これによって、何らかの損害を被ったかもしれません。</p>
<p>
	　この借主の損害を賠償する資金として、裁判所が大家さんからお金を預かっておく、これが「保証金」なのです。保証金の金額は、普通の賃貸マンション・アパートで家賃が１０万円程度のものであれば、１０万円から２０万円程度の金額です。</p>
<p>
	　占有移転禁止の仮処分命令が出ると、裁判所にいる執行官という人と打ち合わせをし、執行官と一緒に、貸している部屋に行き、部屋の中に入って使用者や使用状態を調査します。さらに、占有移転禁止の仮処分命令が出ていることが記載してある書面を、部屋の中の見えやすいところに貼り付けてきます。</p>
<h2>
	【利点は何か】</h2>
<p>
	　最大の利点は、この命令が出ると、この命令の後に、他の人間がその部屋に入り込んで使用しても、借主を相手に明渡し訴訟をすればよいということになります。つまり、裁判の相手が固定されるということです。<br />
	　また、この命令が出ると、執行官が部屋を訪れて、使用者や使用状況を確認しますが、これによって借主がギブアップし、本番の裁判をせずに自主的な明渡しに応じるというケースがあります。借主が普通の人なら、裁判所の執行官が来て、強制的に部屋に立ち入るようなことがあれば、大家さんと裁判をしようという気力がなくなってしまうことが多いのです。</p>
<p>
	　さらに、既に正体不明の人間が部屋を使用している場合でも、この仮処分命令の申立てはできます。つまり、この仮処分命令の申立は、普通の裁判とは違い、名前も素性も分からないけど、現在部屋を使用している人を相手して、申し立てることができるのです。しかも、仮処分命令が出た場合、執行官は強制的に部屋に立ち入り、調査する権限がありますので、この調査との時に、その部屋を使用している人間に対して、名前等を問いただすことができるのです。</p>
<h2>
	【費用はどれくらいかかるか】</h2>
<dl>
	<dt>
		<strong>① 裁判所に納める郵便切手</strong></dt>
	<dd>
		2,000円分の切手を裁判所に納めます。</dd>
	<dt>
		<strong>② 収入印紙</strong></dt>
	<dd>
		1件について2,390円分の収入印紙を裁判所に納めます。</dd>
	<dt>
		<strong>③ 弁護士に依頼した場合の弁護士費用</strong></dt>
	<dd>
		事案の難易度によりますが、少なくとも157,500円くらいはかかります。</dd>
</dl>
]]>
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>7.簡易裁判所における訴え提起前の和解 - ハロー大家さん：大家さんの法律相談室</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/contents/legalsystem/7/" />
    <id>tag:dev01.gapao.jp,2010:/contents//2.19</id>

    <published>2010-04-09T01:19:13Z</published>
    <updated>2010-05-31T22:42:19Z</updated>

    <summary> 	　たとえば、借主が家賃を３ヶ月以上滞納しているとか騒音を出して周りから苦情が...</summary>
    <author>
        <name>Gapao</name>
        
    </author>
    
        <category term="大家さんが利用できる法律制度" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/contents/">
        <![CDATA[<p>
	　たとえば、借主が家賃を３ヶ月以上滞納しているとか騒音を出して周りから苦情が出ているなどの場合に、大家さんは、借主に対して、滞納している家賃を請求したり、騒音を出さないように警告したりします。</p>
<p>
	　この場合、大家さんとしては、単に「滞納家賃だけを請求したい。」とか「騒音を出すのをやめてほしい。」という場合もあれば、「もう、この借主には出て言ってほしい。」という場合もあります。後者の場合、つまり、借主に出て言ってほしい場合に、大家さんと借主が話し合った結果、借主が部屋から出ていくことを約束したとします。大家さんが、「出ていかないなら裁判をする。」という強い態度に出たり、「出て言ってくれれば、滞納している家賃は請求しない。」という妥協案を出したりすると、借主が出て行くことを約束する場合があるのです。</p>
<p>
	　借主が出て行くことを約束したら、この約束を確実なものにするために、簡易裁判所で、この約束を和解調書という書面にしてもらうという方法があります。これが、訴え提起前の和解です。これは、正式な裁判をする前に、つまり訴えの提訴前に、話し合いがついて和解をするので、訴えの提起前の和解と呼んでいるのです。</p>
<p>
	　ここで、「えっ、話がついたら公正証書を作ればいいじゃないか。何で簡易裁判所まで行く必要があるの？」と思う方もいるかもしれません。確かに、公正証書を作るというのも一つの方法ですが、公正証書の説明のところで書いたとおり、公正証書の記載だけで強制執行ができるのは、お金の支払いなどに関する約束に限られ、建物明け渡しの約束を破っても、公正証書の記載だけでは強制執行はできないのです。ですから、借りている部屋の明渡しの約束を公正証書に記載しても、もし借主がその約束を破ったら、改めて明渡しを求める裁判を起こして、裁判所から、明渡しを命じる判決をもらわなければならないのです。</p>
<p>
	　ところが、訴え提起前の和解で、借主が借りている部屋の明渡しを約束した場合には、この和解を記載した書面（和解調書といいます。）によって、直ちに明渡しの強制執行ができるのです。<br />
	&nbsp;</p>
]]>
        <![CDATA[<h2>
	【やり方はどうするか】</h2>
<p>
	<img alt="挿入図　訴え提起前の和解" class="mt-image-center" height="400" src="/contents/photos/fig_07.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0pt auto 20px;" width="550" />　借主の住所地を管轄地とする簡易裁判所を探し、その簡易裁判所に出かけて、訴え提起前の和解申立書を提出します。借主の住所地というのは、普通は借りている部屋の住所です。</p>
<p>
	　もっとも、双方にとって借主の住所地の簡易裁判所よりも他の場所にある簡易裁判所の方が便利だという場合は、双方が合意すれば、他の場所にある簡易裁判所を選ぶこともできます。少額訴訟、督促手続、民事調停などでは、大家さんが一方的に訴えを起こしたり、申立をしたりするのが普通なので、双方が合意して他の場所にある簡易裁判所を選ぶということはできませんが、訴えの提起前の和解では、大家さんと借主さんの間の話し合いがうまくいっており、訴え提起前の和解の申立をすることも、借主が了解しているはずなので、双方が合意して他の場所にある簡易裁判所を選ぶこともできるのです。</p>
<p>
	　訴え提起前の和解申立書の作成は、ちょっと難しいので、弁護士などの専門家に依頼したほうがよいと思います。特に、訴え提起前の和解申立書には、どういう内容の和解をするかという和解条項案をつけるのが実務の取り扱いであり、この和解条項案は、ある程度専門的な知識がないと作れません。</p>
<p>
	　申立書を提出すると、裁判所が和解期日を指定して申立人（大家さん）と相手方（借主）に連絡します。この和解期日は、申立書を提出してから１カ月後くらいに開かれます。この和解期日に、当事者双方に対して、裁判官から紛争の内容と和解の内容の確認があり、双方に異論がなければ和解が成立します。</p>
<h2>
	【利点は何か】</h2>
<p>
	　先ほど説明したとおり、訴えの提起前の和解では、和解期日において、裁判官から紛争の内容と和解の内容の確認があり、双方に異論がなければ和解が成立します。和解が成立すると和解調書が作られますが、この和解調書は確定した判決と同じ効力をもっていますので、もし、借主が、和解調書に書いてある「○月&times;日に、借りている部屋を明け渡します。」という約束を守らなかった場合は、この和解調書を使って、直ちに明け渡しの強制執行をすることができます。</p>
<p>
	　この和解調書によって、直ちに明渡しの強制執行ができるというのが、訴え提起前の和解の最大の利点です。<br />
	&nbsp;</p>
<h2>
	【費用はどれくらいかかるか】</h2>
<dl>
	<dt>
		<strong>① 裁判所に納める郵便切手</strong></dt>
	<dd>
		560円分の切手を裁判所に納めます。</dd>
	<dt>
		<strong>② 収入印紙</strong></dt>
	<dd>
		1件について2,000円分の収入印紙を裁判所に納めます。</dd>
	<dt>
		<strong>③ 弁護士に依頼した場合の弁護士費用</strong></dt>
	<dd>
		事件の難易度によって増減しますが、少なくとも105,000円くらいはかかります。</dd>
</dl>
]]>
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>6.民事調停 - ハロー大家さん：大家さんの法律相談室</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="/contents/legalsystem/6/" />
    <id>tag:dev01.gapao.jp,2010:/contents//2.18</id>

    <published>2010-04-09T01:17:55Z</published>
    <updated>2010-05-31T22:41:49Z</updated>

    <summary> 	　調停は，訴訟と異なり，裁判官のほかに一般市民（弁護士もいます。）から選ばれ...</summary>
    <author>
        <name>Gapao</name>
        
    </author>
    
        <category term="大家さんが利用できる法律制度" scheme="http://www.sixapart.com/ns/types#category" />
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="/contents/">
        <![CDATA[<p>
	　調停は，訴訟と異なり，裁判官のほかに一般市民（弁護士もいます。）から選ばれた調停委員２人以上が加わって組織した調停委員会が当事者の言い分を聴き，必要があれば事実関係も調査し，法律的な評価や社会常識に基づいて当事者に歩み寄りを促し，当事者の合意によって紛争の解決を図る制度です。</p>
<p>
	　ですから、家賃の滞納などの単純な事案ではなく、借主が騒音を出して近所から苦情が出ているので騒音を出すのをやめてほしいとか契約書には明記されていないが、ペットを飼うことをやめさせたいなどの、ある程度複雑な事案や意見の対立がある事案で、話し合いの機会を作りたいという場合に適しています。<br />
	&nbsp;</p>
]]>
        <![CDATA[<h2>
	【やり方はとうするか】</h2>
<p>
	<img alt="fig_06.png" class="mt-image-center" height="400" src="/contents/photos/fig_06.png" style="text-align: center; display: block; margin: 0pt auto 20px;" width="550" />　原則として紛争の対象となっている部屋の所在地を管轄する簡易裁判所に、民事調停を申し立てたいと相談してください。</p>
<p>
	　そうすると、定型の書式の申立書の用紙を渡されますので、これに記入して提出してください。この用紙に必要事項を書き込めば、申立書ができあがるようになっています。</p>
<p>
	　書き方が難しいところもありますが、民事調停の申し立てなので、多少不正確な記述でも認められますので、裁判所の窓口の職員に質問しながら、記入していってください。</p>
<p>
	　なお、民事調停の申立をする場合には、裁判所に収入印紙と切手を納付する必要があります。<br />
	&nbsp;</p>
<h2>
	【利点は何か】</h2>
<p>
	　民事調停の申立書を提出すると、裁判所が調停期日を指定して申立人（大家さん）と相手方（借主）に連絡します。この調停期日は、申立書を提出してから１カ月後くらいに開かれます。調停に出頭するかどうかは、相手方（借主）の自由ですので、調停期日に相手方が来なければ、調停はそのまま終わってしまいます。</p>
<p>
	　これに対して、相手方が出頭した場合は、調停委員が、当事者双方から交互に言い分を聴きます。この後は、１ヵ月に１回のペースで調停期日が開かれます。こうして当事者の言い分を聞いた調停委員は、当事者の合意によって紛争の解決が図れるように、当事者に歩み寄りを促し、あるいは調停案を提示します。この結果、調停での話し合いがまとまれば、調停が成立します。</p>
<p>
	　このように、民事調停は、判決などとは異なり、当事者双方がある程度納得できる紛争解決となります。</p>
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	　次に、民事調停では，訴訟と異なり、当事者はある程度自由に意見を述べることができます。また、公平な第三者であり専門家でもある調停委員の意見が聞けますので、自分の意見が裁判になったらどう評価されるかなど、方針や結論や決めるうえで有用な情報を得ることができます。</p>
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	　なお、成立した合意の内容を記載した調停調書は確定した判決と同様の効力を持ち，これに基づき強制執行を申し立てることもできます。<br />
	&nbsp;</p>
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	【費用はどれくらいかかるか】</h2>
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	<dt>
		<strong>① 裁判所に納める郵便切手</strong></dt>
	<dd>
		相手方が1人であれば、2,500円分の郵便切手を裁判所に納めます。</dd>
	<dt>
		<strong>② 裁判所に納める収入印紙</strong></dt>
	<dd>
		民事調停で求める事項の金額によって異なります。<br />
		民事調停で求める事項が建物の明渡しの場合は、建物の固定資産税評価額の2分の1の金額が基準となります。例えば、固定資産税評価額が800万円のマンションの明渡しを求める場合は、800万円の2分の1に当たる400万円が基準となり、12,500円の収入印紙を裁判所に納めます。<br />
		また、民事調停で求める事項が、借主が騒音を出さないようにすることの場合は、金銭に換算することができませんので、その金額を160万円とみなして、6,500円分の印紙を裁判所に納めます。</dd>
	<dt>
		<strong>③ 弁護士に少額訴訟を依頼した場合の弁護士費用</strong></dt>
	<dd>
		事案の難易度によりますが、少なくとも105,000円くらいかかります。</dd>
</dl>
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